2014年3月27日木曜日

体験場について


九頭竜化石発掘体験場の特徴①

~ 多様な地層群 ~

和泉地区を中心とする九頭竜川上流域には、古い順に飛騨変成岩類、古生代のシルル紀からペルム紀の地層、中生代ジュラ紀中期から白亜紀前期の手取層群、そして白亜紀後期の足羽層群相当層などが広く分布します。

 また、大野市南部から九頭竜湖の南西部にかけては、飛騨外縁帯と呼ばれる東西方向に走る大規模断層で挟まれた古い地質体があります。
 飛騨外縁帯は他の地域では見られない特徴的な化石を多産し、これまで世界的に先進的な研究が行われた貴重な地域です。

 九頭竜化石発掘体験場では、和泉地区の多様な地層を活かし、それぞれ違う時代の化石発掘体験をすることができます。
 現在は下記地層の岩石を使用し発掘体験を行っております。(H26.4現在)


中生代 白亜紀前期(約1億2500 万前~ 1 億6000 万年前))

九頭竜亜層群 層準不明(仮称:上大納①層)

九頭竜亜層群は、和泉地区石徹白川流域を模式地とし、下部は礫岩や砂岩、中、上部には黒色の頁岩(けつがん)を挟みます。
全般的には海成層であり、時代はジュラ紀中期から後期と考えられています。北陸地域でも分布は限られており、和泉地区が最も代表的な分布域です。
古い順から新しい順へ下山層、大井谷層、栃餅山層、貝皿層、山原坂層に分けられています。
長野頁岩層は山原坂相当層とされています。

上大納①層からは、良質な植物化石が産出します。
現在、研究中の地層です。


中生代 白亜紀前期(約1億6000万年前

九頭竜亜層群 長野頁岩層(ながのけつがんそう)

長野頁岩層からは、大型のアンモナイトやイノセラムスなどの貝類、生痕化石を産出します。
現在、研究中の地層です。


中生代 ジュラ紀後期(約1億2700万年前

石徹白亜層群 伊月層(いつきそう)

石徹白亜層群は、和泉地区石徹白川流域を模式地とし、手取層群分布域のほぼ全てで見られます。古い順から新しい順へ、山原層、葦谷層、大淵層、伊月層に区分されています。

伊月層は厚さ約150mの砂岩頁岩互層からなり、シジミやカキなどの化石を多産し、主に汽水域から淡水域で形成された地層です。
伊月層からは恐竜の足跡化石や歯の化石が発見されています。伊月の崖として有名な露頭からは、獣脚類と鳥脚類の足跡化石が発見され、対岸の伊月層の露頭からは鳥類の足跡化石も報告されています。

さらに、林谷からはイグアノドン類の足跡化石やティラノサウルス科の歯の化石も発見されました。

※上記産地をはじめとした現地での化石採集は許可が必要です。




九頭竜化石発掘体験場の特徴②

~ 予約なしで体験可 ~

九頭竜化石発掘体験場は国道158号線沿いの国民宿舎パークホテル九頭竜内にございます。
そこで、誰でも気軽に化石発掘体験をしてもらいたいという思いから、予約なしでの化石発掘体験を行っております。

 営業時間中であれば、30分待っていただければ化石発掘体験ができますので、ぜひお気軽にお越しください。

 ※団体予約で貸切の場合がありますので、予約表をチェックしてください。


九頭竜化石発掘体験場の特徴③

~ かならずお土産を持って帰れます ~

当体験場では、まだ研究中の地層の岩石を使用しているエリアがあります。
その場合は、せっかく化石が出ても原則寄贈していただくことになります。

また、持ち帰り可能エリアでも貴重な化石だとスタッフが判断した場合でも寄贈していただきます。

しかし、せっかく来ていただいたのに手ぶらで帰ってもらうのは心苦しい…ということで、化石が出なかった場合にもお土産(外国産の化石 等)を持って帰っていただけますので、ご安心して発掘体験をお楽しみください。

現在(H26.4.1)持ち帰り禁止エリア・原則寄贈化石は以下になります。

  • 長野エリアの化石(アンモナイト、イノセラムスを含む貝類)
  • 伊月エリアの化石(大型の貝類)
  • 全エリア(スタッフが貴重だと判断したもの)

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